不倫、浮気の証拠収集の方法 どこを調べるといいの?

あわざ総合法律事務所
代表弁護士 染川 智子 (そめかわ さとこ)

夫(または妻)が浮気をしているかもしれないと勘づいたとき、大切なことは、相手に気付かれる前に証拠を集めることです。

そのようなときにはなかなか冷静になるのは難しいかもしれませんが、証拠があるかないかで、離婚の話し合いを有利に進めることができるかどうかが大きく変わってきます。

この記事では、不倫、浮気の証拠を集める際に知っておいた方がよいこと、気を付けることについて、説明します。

不倫、浮気の証拠を集めるためにチェックすべきところとは?

夫(または妻)の浮気を疑って証拠を集める場合、まずチェックすべきなのはどこでしょうか。代表的なものについて、見ていきましょう。

携帯電話・スマートフォン・パソコン

ほとんどの人は、浮気相手との連絡方法に携帯電話やスマートフォンを利用していると思います。写真や動画を撮って保存している場合もあります。場合によっては、携帯電話ではなく、パソコンを使うケースもあるようです。

ですから、携帯電話の電話帳、LINEやメールの内容などを確認すると、浮気の証拠や浮気相手の連絡先が見つかることがあります。不貞相手にも慰謝料を請求する場合、その人物の氏名や住所を確認する必要がありますが、弁護士であれば、電話番号がわかると、弁護士会照会を利用して、氏名や住所を調査することが可能です。

財布

財布の中に、ラブホテルの領収書やラブホテルの会員証などが見つかることもあります。

クレジットカードの利用明細

クレジットカードを日常的に利用している場合、利用明細の中にラブホテルの名前が見つかることもあります。普段、クレジットカードの利用明細をチェックしていない人も、細かく確認してみることをおすすめします。

手帳

手帳に、浮気相手の連絡先や会う日程や場所が記載されていることもあります。

不貞行為の証拠集めの基本は「肉体関係」を示すものを探すこと

離婚原因となり、慰謝料請求の原因にもなる不貞行為(民法770条1項1号)について、判例では,「配偶者ある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいい、相手方の自由な意思にもとづくものであるか否かは問わない。」とされています(最高裁判所昭和48年11月15日判決)。

ですから,単なるデートの証拠を集めただけでは、不貞行為を立証することはできません証拠集めで重要なことは、性的関係、肉体関係があったことを示すものを探すことなのです。

当事者からすれば、交際関係を示すものが出てきただけでも、浮気があったと考えショックを受けるのは当然ですし、また、性的関係も疑うとは思いますが、裁判において不貞行為を立証するためには、やはり「肉体関係」を示す証拠が必要になってきますので、冷静に判断して証拠収集を進める必要があります。

裁判で意味のある証拠と意味のない証拠

先ほどの説明のとおり、基本的には、単なるデートなどではなく、配偶者と相手の女性(男性)との間に性的関係があったことを示す内容の証拠であることが、裁判所で意味のある証拠となる大前提です。

ですから、例えば、LINEやメールのやり取りについても、単に交際関係がわかるだけの内容ではなく、肉体関係があったことを示すような内容であって初めて、裁判で意味のある証拠といえます。電話をしていたことを示すだけの通話履歴は、裁判ではあまり意味がありません。また、領収書やクレジットカード利用明細も、レストランの利用やプレゼントの購入では足りず、ラブホテルの利用を示すものでなければ、不貞行為の証拠とはいえません。

写真や動画についても、性的関係があったことがわかるようなものであれば、裁判で用いることができますが、ただのツーショットなどでは、それ単体で不貞行為を立証することはできません。

ただし、明確に肉体関係を示す証拠とはいえなくても、他の証拠と併せて利用価値のあるものもありますから、これはどうだろうと思ったものについては、自己判断せずに、弁護士に全て見せて、アドバイスを受けるのが確実です。

証拠収集はできるだけ相手に気付かれないように

不貞行為の証拠を収集している間、決定的な証拠を掴むまでは、できる限り相手に気付かれないようにしましょう。

気付かれると、証拠を隠滅される恐れがありますし、慰謝料請求に対する対策を早期にとられることになるかもしれません

もっとも、自己流で証拠収集を進める場合、相手に全く気付かれることなく有効な証拠をきちんとつかむのはかなり困難です。

弁護士や探偵に相談すれば証拠収集もスムーズに進む

また、自己流の証拠収集には、場合によっては、その行為が違法行為になったり(不正アクセス禁止法違反など)、反社会性が強い方法によって収集した場合には裁判での証拠として使えなくなったりすることもあり得るなど、様々なリスクが伴います。

ですから、証拠を収集する際には、弁護士にご相談いただき、どのような証拠をどのような方法で収集すべきなのかといったことについて、個々のケースに基づいた適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

また、浮気調査のプロである探偵に証拠収集を依頼してしまうのも1つの手です。

浮気を疑ったら弁護士にご相談ください

離婚,慰謝料請求の場面において,証拠の収集は,極めて大事です。ここで失敗してしまうと,自分に有利に進めていくことがかなり困難になることがあります。
手遅れにならないように,早期に弁護士にご相談ください。

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